令和4年度事例

《 製造業 》アサダメッシュ株式会社

VR導入による教育体制の革新 ~技の伝承~

アサダメッシュ株式会社

マニュアルやビデオ学習では体験できない現場の臨場感をVRで再現し、
10年以上要する一人前の職人教育期間短縮をめざす。

課題

当社は高い技術力が強みであるが、その技術の伝承に時間を要している。製品は非常に長い期間
をかけて製造するため、各工程の反復練習をすることが難しく、一人前の職人になるためには、10年
以上必要となっており、その期間短縮を図りたい。また、安全面や間違いを起こしやすいポイントなど
を含めて体験させることで、従業員の安全や品質向上を図りたい。

導入デジタル技術と効果、今後の展望

  1. 教育時間の大幅な短縮
    VRによる実体験に近しい感覚を得ることができるため、準備時間や受講時間を短縮することができ、理解度促進にも寄与できます。
  2. 習熟度向上による作業ロス時間・仕損コストの低減
    ミスが起こりやすいポイントをクイズ形式で確認できることから、習熟度向上が図れ、手戻りなどの作業ロス時間や仕損コストの低減などが期待できます。
  3. 匠の視線追跡分析による更なる品質向上
    高度な技術者(匠)の視線軌跡やヒートマップなどを確認することができ、言葉で表現できない技術伝承の一助となり、さらなる品質向上につなげることができます。
  4. 自社コンテンツ作成によるコスト抑制
    自社でのコンテンツ作成を行うことができるデジタル技術を選定しており、今後は自社コンテンツ作成することができ、コスト抑制と継続的なブラッシュアップが可能です。
  5. 教育研修プランの充実
    VR、マニュアル、e-learningの組合せにより、階層別でより効果的な教育研修の見直しを行うきっかけとなっています。
  6. 何を伝えたい・伝えるべきかの再発見
    VRコンテンツ作成する場合、現場のキーパーソンが現場の映像撮影を行うことで、何を伝えたいか、伝えるべきかの再発見につながっています。

    ※mcframeはビジネスエンジニアリング株式会社の登録商標です。

成功要因

  • 教育の重要性の共有
    デジタル技術導入は技術ありきになりがちであるが、教育の重要性という目的ありきのアプローチでコンテンツの有効性が上がりました。
  • 自社作成を前提とした取組み
    今後自社作成を前提としており、ベンダー作成時にも自社で定着化できるか否かの観点から取組みました。
  • 最優先での取組み
    短期間導入であり、年末年始と時間確保の難しい時期でしたが、プロジェクトメンバーが当事業を最優先で取り組むことにより、予定通りの導入ができました。

導入を終えて

  • 社内DX推進担当者コメント
    当社にとって懸案となっていた教育の質向上が今回の事業で解消の方向に向かい、満足しています。
    今後は自社でのコンテンツ作成により、更なる強化を図っていきます。
  • 事務局コメント
    短期間でのプロジェクトでしたが、工場あげての取組みで成果をあげています。
    今後、VR定着化は容易なものではないかと思いますが、継続した取り組みで、「技の伝承の期間短縮」が実現できます。
企業名 アサダメッシュ株式会社
業種 製造
代表者 浅田 英明
資本金 8,000万円
売上 82億円
所在地 薩摩川内市祁答院町黒木6165番地
従業員 214名
URL https://asadamesh-global.com

 

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